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接触皮膚炎とは外来性の物質との接触によって生じた皮膚炎の総称です。皮膚炎発症の機序(アレルギー性か刺激か、光が関与しているか否か等)によっていろいろなタイプに分類できます。
 
 
 


原因物質の十分な濃度と十分な時間の接触があれば誰にでも起きる皮膚炎で、アレルギーの関与はありません。原因物質(刺激物質)が直接表皮の細胞を傷害するもので、絶対的刺激物質(強酸、強アルカリの薬品等)と相対的刺激物質(界面活性剤、有機溶媒等)の二つがあります。このタイプの皮膚炎の代表は進行性指掌角皮症(手湿疹の乾燥型)やヤマイモ、アロエ、キウイ、パイナップルなどの摂食によって口囲や手に生じる皮膚炎(シュウ酸カルシウムの針状結晶が皮膚に刺さるため)などです。



アレルギー機序に基づく間接的な組織障害で、特定の化学物質に予め感作された個体の皮膚に同じ化学物質が再び接触することによって発症します。

特定の化学物質(アレルゲン:ハプテンと呼ばれる分子量1000以下のもの)が角化細胞の蛋白とハプテン蛋白結合体を形成し、これが表皮ランゲルハンス細胞に捕獲されて所属リンパ節に遊走され、抗原情報が伝えられて感作リンパ球が誘導されることによって感作が成立します。

接触性皮膚炎の代表的な型で臨床的によく見られるのは、ウルシ、ハゼ、ギンナン、マンゴー、サクラソウ(プリムラ・オブコニカ)による皮膚炎、栽培農家や取り扱い業者に見られるキク、サニーレタス、シソ、ニンニク、タマネギなどによる皮膚炎等です。



光毒性作用を有する化学物質の皮膚付着後、紫外線が十分に照射されることによって誰にでも生じる皮膚炎で、柑橘類(レモン、イチジク)に含まれるソラレン、オクソラレンなどがあります。


皮膚に付着した化学物質に紫外線が照射され、新たに形成された物質に感作されることによって生じる皮膚炎で、皮膚炎の発症に紫外線の照射を絶対条件とします。原因物質としてケトプロフェン(貼付剤:モーラステープ)が代表的で薬剤は2ヶ月くらい皮膚に残存するので、たとえ再貼付しなくても遮光が必要です。


肥満細胞からヒスタミンを遊離する物質に直接接触することによって生じる皮膚炎で、臨床的には膨疹を生じます。消毒のアルコールや毛虫による皮膚炎はこのタイプです。


ある特定の物質に感作された個体の皮膚に同じ化学物質が再度接触後、アレルギー性機序でヒスタミンが肥満細胞より遊離され、膨疹を生じるもので、主な原因物質としてラテックス(ゴム手袋)、魚介類(エビ、カニ等)などの蛋白抗原、抗生物質、クロルヘキシジン(消毒剤:ヒビテン)などの化学物質があります。